第三章 昼食のあたたかさ

A Warm Lunch, A Warm Heart 午餐的味道

川端康成《雪国》

湯気の向こうに、人のぬくもりがある。

在湯氣的那一端,是人的溫度。

昼の光が、やわらかく教室を包んでいた。

窓から差し込む秋の日差しは、白い湯気を金色に染めていた。

給食の時間。

日本の子どもたちは、頭巾とエプロンを身につけ、

それぞれの役割をてきぱきとこなしていく。

ごはんをよそう子、スープを注ぐ子、パンを配る子——

その動作のひとつひとつが、静かなリズムを刻んでいた。

台湾の子どもたちは、その様子を目を丸くして見つめていた。

「すごい……自分たちで全部やるんだ。」

小さな驚きが、次第に微笑みに変わる。

全ての準備が整うと、

前に立った四人の子が声を合わせて言った。

——「いただきます!」

その声は、光に混ざって、やわらかく広がった。

食卓を囲む笑顔。

ごはんの香り、味噌汁の湯気、パンのあたたかさ。

言葉は少なくても、

箸の音と笑い声が、国境を越えた小さな対話のようだった。

食べ終わると、また前に出た子どもたちが、

「ごちそうさまでした」とかわいらしく言う。

その瞬間、みんなの表情に同じ満足の色が浮かんだ。

そして次は掃除の時間。

小さな体で、床にしゃがみこみ、雑巾で拭く。

机を磨き、ガラスを拭き、すべてを元の姿に戻す。

働くことの誇りが、そこにあった。

掃除が終わると、

日本の子どもたちは嬉しそうに、

木でできたおもちゃや積み木を持ってきた。

台湾の子どもたちと一緒に遊びながら、笑い声がこだまする。

光、湯気、微笑。

そのすべてが、友情のかたちをしていた。

川端康成《雪国》

在湯氣的那一端,是人的溫度。

午間的光柔柔地包裹著教室,

從窗外灑入的秋日陽光,映著升騰的湯氣,帶著金色的暖意。

午餐時間到了。

日本的孩子穿著完整的送餐服——白色頭巾、圍裙,

每個人都有自己的工作:有人盛飯、有人舀湯、有人分發麵包。

他們動作俐落、默契十足,整個教室像流動的節奏。

台灣的孩子靜靜地看著,眼神裡充滿驚訝與敬佩。

「哇,他們自己準備所有的餐點……」

那份驚訝慢慢化為微笑。

當一切準備妥當後,

前方四位小小的孩子一起喊道:

——「いただきます!」(我開動了)

那聲音混著光線與香氣,在空氣中柔柔擴散。

餐桌邊滿是笑容。

飯的香氣、味噌湯的湯氣、麵包的溫度,

構成了此刻最溫暖的語言。

筷子與餐具的聲音、孩子的笑聲,

跨越語言,像一首無聲的友情之歌。

用餐結束後,孩子們再次起身:

——「ごちそうさまでした」(謝謝款待)

那句話像一個圓滿的句點,

在每個人的臉上都寫下滿足的笑意。

接著是打掃時間。

小小的身影趴在地上擦地板、拭玻璃、擦桌面,

整個空間再次恢復乾淨整潔。

那是一種對生活的尊重,也是一種教育的詩意。

當一切結束,日本的孩子帶著木製玩具、疊疊樂走進教室,

與台灣的孩子一同遊戲。

笑聲在午後的光裡跳躍,

如同飯後仍留在空氣中的溫熱氣息。

光、湯氣、微笑——

這一餐,不只是午餐,

而是一場關於友情與文化的溫柔交會。

《万葉集》卷七・笠金村

人言を しげみと君を いとはねど 我が心なき 寒き夕かも

因人言而不能相見,非我無心,只是這寒冷的黃昏,讓我更思念那份溫度。

食卓は、言葉よりもやさしい場所

 餐桌,是比語言更溫柔的地方。